【業務連絡】
すみません。携帯電話を落としまして、失くしました。
7月27日、深夜のことです。
…なので、そこから今日(7月28日)の15時くらいまでの間に僕に連絡をくれた方。
もう一度、ご連絡ください。よろしくお願いします。
完全に散文的に、気持ちを書いてみたりして…。
何気ない夜、何気ない誘いに、何気なくついていき、何気なくはしゃいだ僕は。
その夜、ケータイを草むらの中に、落としたようでした。
ケータイを、落として失くすのは、人生で初めてでした。
とてもショックでした…。
落としたのは夜でしたので、とても探せそうになかったのですが。
一緒に居た友達にも手伝ってもらって、探しました。
落としたらしいケータイを、みんなで探させてもらいました。
けれどまぁ、見つかりませんでした。
友達に慰めてもらって。
ご飯にも連れて行ってもらって、気を紛らわせようと気を遣ってもらって。
…けれど、帰宅した僕は、まだまだ何も考えられませんでした。
失くしたケータイのことばかりを考えて、眠れないほどでした。
そして翌朝を迎え。
僕は、まだ、諦められない自分に気づきました。
「もういっかい探したら、見つかるんじゃないか」
「太陽が出ている時ならば、光って探しやすいんじゃないか」
…色んなことをぐるぐる考えて、早朝、もう一度ケータイを探すために、家を出ました。
現場まで、昨夜一緒だった友人に、仕事前の忙しい時間をいただいて、送ってもらいました。
そして、とても炎天下の中、僕はひとり、ケータイを探し始めました。
とても暑かったので、漫画『幽☆遊☆白書』の幻海よろしく(?)タオルを顔に巻いたフルフェイス状態で。
日焼けしないように、気をつけながら、気をつけながら…。
1時間強、とにかく草むらを探しました。
あのケータイを、見つけ出せると信じて…。
けれど、そのあいだ。
色んなことを考えました。
なんで、今回に限ってケータイを胸ポケットに入れちゃったんだろう。
なんで、こんな草むらで、ぴょこぴょこ飛び回ってはしゃいじゃったんだろう。
なんで、マナーモード解除しなかったんだろう。音が鳴れば、探し出せるのに。
なんで、なんで…。
なんかとても暗いことを、後悔の言葉ばかりを考え続けていました。
…そして、暑い。
ジリジリと照りつける太陽。
滴り落ちる汗。
カラッカラの喉。
クラクラしはじめる頭…。
下を向いて、行ったり来たり、上ったり下りたり。
そんなことを繰り返していたら、ふと…「もう、いいか」と、思えたんです。
諦めきれなくて、諦めきれなくて。
朝イチで家を出て、ひとりで探してみて。
結局ケータイは見つけられなかったんですけれど。
「もう、いいか」って、諦められた瞬間が、ありました。
そこから僕は、ひと息ついて。
家に向かって歩みを進めていったのです。
諦めるって、簡単なことじゃないですよね。
ケータイひとつ、落として失くしたって。
夢に向かう日々を、ふとやめてみたって。
諦めるのって、そんなに簡単なことじゃないんですよね。
…けれど、今回は思いました。
やるだけのことはやってみた。
もうあきらめのつくところまで辿りつけた。
…だから、結果が、思う通りの“成功”じゃなくても。
悔いはない。
諦められる。
やるだけのことをやったと、自分で思えたなら。
きっと諦めることは、できなくはない。
けれど…、何もしていなかったら。
やり切っていなかったら。
諦めるのはやっぱり、そんなに簡単なことじゃない。
まだまだジリジリ照りつける太陽の下。
“失敗”した僕は…“負け”てしまった僕は…。
それでも潔く、振り向くこと無く、家に帰っていきました。
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