アルビノについて(2012年11月)

アルビノ 粕谷幸司の幼少期 アルビノ(アルビニズム)
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ここ何年間か、明治大学の横田ゼミ獨協大学の工藤ゼミ駒澤大学の坪井ゼミなどでおこなわれたヒューマンライブラリー – Wikipediaという企画にお呼ばれしていたりしまして。
アカデミックな空間で、ちょっとポップに“アルビノについて一班の方々に啓発”していた、僕こと粕谷幸司ですが。

今年は、学生主体のヒューマンライブラリー企画にはお呼ばれしていない代わり(?)に、早稲田大学の一室でおこなわれた研修プログラムの場にお呼ばれしまして。

ちょっと立派そうなトコロに立ってきます。 RT @96mouse: 「社団法人日本語教育学会 2012 年度日本語教師研修コース ヒューマンライブラリーへの誘い ~多文化共生社会を志向する際の「多様性」を考える」(PDF) nkg.or.jp/kenshu/kensyu-…

— 粕谷幸司 as アルビノさん (@96mouse) 2012年10月27日

なんか僕の中で少し、これまでのヒューマンライブラリーで話してきたことのまとまりが見えてきたので。
今回は、ちょっと長めな文章になるかと思いますが、改めて。

アルビノについて、ちょっと書いておきたいと思います。

アルビノ 粕谷幸司の幼少期

僕が、初めてアルビノについて興味を持った方へ説明をする時、だいたい始まりは「病気について」から話しています。

「アルビノ(アルビニズム)とは、生まれつき体内に色素がまったく無い、またはほとんど無いという症状の、遺伝子疾患です。」
…と、やや正確性には欠けるかも知れませんが、僕を目の前にして一瞬で解るように、とても簡潔に短く、お伝えします。

しかしこの“遺伝子疾患”というのは、なかなか難しいんですよね。
「え、遺伝する病気なの!?じゃあ、親兄弟もそうなの!?」と、思ってしまいやすいポイントで。

なので、僕はそこから続けます。
「このアルビノという体質を持つ人は、もうほぼどのご家族(両親)からも、20,000ぶんの1程度の確率ではありますがいつ生まれてきても不思議ではありません。 僕の両親も、2人の兄も、親族にもアルビノの人はいませんが、僕は急に生まれてきました。」

…これも、実はチョット正確性に欠けるのですが。
詳しく難しいことを話していても解りづらいですし、何よりどこも面白くならないので。
相手が大人であれば、かなり真っ直ぐに“あなたの子供がアルビノとして生まれてくるかもよ”というような旨を、伝えてしまいます。
(一応、根拠としてはアルビノと遺伝 | 日本アルビニズムネットワーク – JANの内容を裏付けとしています。)

そして、アルビノについて“奇跡的な確率ではあっても、特別に摩訶不思議なわけでもない”と、身近に感じてもらってから。
アルビノの僕が持つ症状、というか特徴について、お話しします。

  • 日焼けをしてしまうと、ヤケドと同じように酷いよ。
  • 視力は弱いよ。弱視だし、羞明(過度に眩しい)や、眼球振盪(眼振)もあるよ。
  • 街を歩いているだけで、とても目立つよ。

…と。アルビノの代表的な要素。
特に視力とか眼について話す時は、実際に僕の眼を見てもらって、色だとか眼振だとかを目の当たりにしてもらったりしてます。

その上で、僕はたたみかけるのです。ちょっと、冗談交じりにだけど…。
「…けど、日焼けしなければ大丈夫だし、日焼けしない程度になら日中だって外出できるし、視力だって弱いけど見えてはいるし、目立っていても恥ずかしいくらいだし…、なんとか問題なく生きて行けますよ。

小さいアルビノの粕谷が、海に行った

日焼けしない程度なら、美白を気にする女性とあまり変わらない感覚だし。
眼振って、確かに変わってるし動揺してるのかと思われたりするけど、大したこと無いし。

そう、普通に生きていけるんだということを、楽しくお伝えするのです。

遺伝子疾患だから、根本的な治療法はないだろうけど。
そもそも治療の必然性なんて無く、生きていけるんだと。

そして、人類が遺伝子を完全にコントロール出来るようにならない限り、これからもアルビノの子は生まれてくるだろうし、アルビノの人は生きていくんだろう、と。

そのような感じで、ちょっと真面目な内容を、丁寧に、ちょっと楽しくポップにお伝えしましてから。
だいたい僕は、自己PRを始めるのです(笑)。

「そんな僕は、今この時代にアルビノとして生まれてきたんだから。
 せっかく、まだまだ認知されていない現代日本でアルビノとして生きているんだから。
 これを武器に、売れたいんですよね。
 テレビとか出たいし、人に楽しんでもらいたいんですよ。
 そして、ある意味とても適当に、粕谷幸司というアルビノの商品を使って、メディアが面白いコンテンツを作っていければ。
 僕が楽しいし。どこかの誰かの幸せも作れそうな気がする。
 …だから僕は、アルビノ・エンターテイナーと名乗り、活動しているんです。」

…だいそれたことを言ってしまえば。
そういう時こそ“楽しさ”が必要で。
エンターテイメントこそが、こういう、人類の価値観というか、概念を覆せるチカラを持っているんじゃないかなと、思っていたりもするので。
僕のアイデンティティとして、奇跡的に授かった武器として、チャンスとして。

アルビノが特別で、珍しい現代だからこそ。
特別な存在として、珍しい人物として、僕は売れたい。

そして僕が売れちゃって、未来、アルビノという存在が奇妙な物体じゃなくなって、普通になって。
自由になれたりしたら、それって面白いじゃない。

だからtwitterでフォローしてねとか言って。
地道にフォロワーさんを増やしていたりして。

…なんだか軽くて、ときどき申し訳なくすら思うけど。

そんなことを、伝えたりしています。

あぁー、売れたい。

[そんな粕谷幸司の活動]
・インターネットラジオ(Podcast)粕谷幸司の「ゲスト中澤まさとも」
・NPO法人のインターネット生放送USTREAM番組『ヒロコヴィッチの穴』
中澤まさとも・粕谷幸司のユニット | Project One-Size
twitter @96mouse

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