テレビのニュースを見ずに過ごした1日は、少し平和な気がしたけれど、そのぶん退屈で、そして世界からこぼれ落ちたように、寂しかった。
かかってきた電話は1本。話すのはとても久しぶりで、もう元々どう話していたかも憶えていないけれど、だからこそ気兼ねなく、いつだったかもわからないあの頃のように、何気ない言葉を交わした。
人との繋がりを断ち切るようなウイルスに、ため息が漏れる。願うことしか出来ないけれど、早く本当の解決を迎えて、何も気にせず飲み交わし、それまでのこととそれからのことを、笑いながら話したい。
たわいない1日に憧れる現代の僕らは、いつかはわからないけれど必ず明ける日が来ると信じて、いまを生きるしかない。
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