「平均バストサイズ日本地図」に見た、鮮やかなエンタメ的プロモーション戦略

平均バストサイズ日本地図 ネタ
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バストとは、形や大きさ、弾力に色味などなど…、どの時代にも尽きない話題、そして僕らの永遠のテーマ

そんなおっぱい業界(?)で、最近おおいに話題になったのが、各都道府県の平均バストサイズを算出して日本地図にわかりやすくまとめた「平均バストサイズ日本地図」

平均バストサイズ日本地図

平均バストサイズ日本地図[LC公式]

セクシャルヘルスケアを扱うショップ「エルシーラブコスメティック」は47都道府県の女性(各都道府県50人、計2350人の女性)にバストについてアンケートを行い、各都道府県の平均バストサイズを算出。なんと日本地図にしてくれているのだ!

都道府県の平均バストサイズを表した日本地図(Excite Bit コネタ) – エキサイトニュースより)

この「平均バストサイズ日本地図」は、twitterなどでアッという間に拡散され、各地の老若男女が一喜一憂したとされる、伝説の日本地図です。

まぁ、こちらの地図そのものについては「へぇ…そうなんだ」というネタにすぎないのですが。
発表元のエルシーラブコスメティックは、さり気なく

各都道府県のサイズはアンケートで一番多かったバストサイズです。色とりどりではありますが、47都道府県の中でBカップが18県、Cカップが17県ということで両方合わせて75%弱も占めていることから、日本人の平均は、B~Cカップであることがわかります。下着売り場でもこのサイズが一番需要が多いようにも感じますね。どうやら、ここが大きい小さいの境界線になるようです。

…と、実はこの地図が「その県の“平均バストサイズ”ではない」ことをシレッと述べつつ、バストについてのデータ(というか見解)を発表しています。

さらに、

東日本は約半数がBカップに対し、西日本は半数がCカップとなりました。西日本の方が少々大きいようです。とても興味深いですね!女性ホルモンの分泌を促すとされているパパイヤやザクロなどは温かい地域でとれるので、食生活に影響があるのでしょうか。

…と、正直あやふやすぎる仮説を発表したりしています。

これは…、プレスリリースの上級テクニックですね!
たくさんの人が食いつきそうなネタを用意し、サラリと(内容が薄くても)情報として発信する。
そして、自社のポイントであるボディケア商品などのご紹介、ですものね。

案の定。
たくさんの人(僕とか)が自らtwitter等でこのプレスリリースをバラマキ。
PRマンとしては「やったね!」といったところでしょう。
素晴らしい。

しかも、それはネット上だけにとどまらず。

NEWSポストセブン|最も胸が小さいのは埼玉の女性 痴漢対策で小さいブラ使う説

 この結果について、こんな見立てをする人も。『新・出身県でわかる人の性格』の著者で県民性に詳しい出版プロデューサーの岩中祥史氏は、次のように分析する。

「埼玉は首都圏の中でも通勤地獄が特にひどい。電車内での痴漢も多いので、バストが強調されると狙われてしまう。それで、小さいサイズのブラジャーを使うようになったのでは」

Techinsight » 【エンタがビタミン♪】マツコも納得。「貧乳日本一・埼玉県」の原因がついに判明!?

“乳房健康研究会”副理事の島田菜穂子院長によると、バストの発達は、遺伝や食生活、住環境では左右されない。バストの発育を促すには“女性ホルモン”が必要で、いかに成長期に“女性ホルモン”が分泌されるかによってサイズが変わってくるという。またこのホルモンは、夜10時から深夜2時の時間帯に睡眠が取れていると多く分泌される。さらに驚くべきことに、総務省統計局のデータによると“女子高生の睡眠時間が最も短い県”が埼玉県だというのだ。このことから番組では、睡眠時間が育乳になんらかの関係があるのではないかという仮説を導き出した。

…と。
週刊誌やテレビ番組で、様々な角度から検証・分析される結果となり。
まさにこの“くだらないネタ”が、エルシーラブコスメティックという社名を大いに世の中に知らしめることになり、メディアがネタとして拾うことが、完全なる“全国的な広告”と化したわけですよね。

あっぱれ。
完全にPR戦略。素晴らしいじゃないですか!
勉強になったわぁ…。

この件は、非常にシンプルな成功例として、各企業の広報担当や広告マンにとって貴重なモデルとなるでしょう。

(…過去には別のモノで、同じような戦略が成功した例もいっぱいあるんでしょうけれどね)

ちなみに。
同じく発表されている勝負下着カラー日本地図[LC公式]というデータもなかなか面白い仕上がりになっているのですが。
twitterでの拡散は100ぶんの1程度。
ここにも、多くの人・メディアの好みや「インパクト」に差が出ているというのが垣間見えて、また面白いのです。

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