(この記事は、 粕谷幸司|note に投稿した過去の記事を移植・加筆修正したものです。)
不足すると心身に変調をきたすといわれている、神経伝達物質のひとつ「セロトニン」をご存知ですか。
このセロトニンは、消化管で過剰に分泌されると下痢になり、分泌が少ないと便秘になるそうですが、今回は“脳内セロトニン”のお話なので、腸内でのはたらきについてはひとまず横においておきます。
脳内の神経伝達物質としてのセロトニンは、Wikipediaには下記のように説明されています。
生体リズム・神経内分泌・睡眠・体温調節などの生理機能と、気分障害・統合失調症・薬物依存などの病態に関与しているほか、ドーパミンやノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる働きがある。
セロトニン – Wikipedia
ホルモンとしても働き、消化器系や気分、睡眠覚醒周期、心血管系、痛みの認知、食欲などを制御している。
この説明をそのまま解釈すると…、生理機能と精神・感情をコントロールする重要なはたらきをしている、とわかります。
つまり、セロトニンが不足すると、生理機能や精神・感情を安定させるはたらきが悪くなるということです。
そして、セロトニンが不足する原因として有名なのが日照不足です。
「冬場になると気分が落ち込む」「日本海側の人たちは雰囲気が暗い」「梅雨の時期は全部が嫌になる」「昼夜逆転の生活をしているとダメになる」と(※あくまでも一部の俗説ですが)いわれることがあるのは、日照時間の少なさが原因との説があります。
というのも、脳内セロトニンが活発に生成される主な条件のひとつが「太陽光を浴びること」だからだそうです。
脳内セロトニンは、太陽光を目から取り入れ脳に信号を送ることで、活発に生成されるとされています。
ですので、そもそも日照時間の少ない季節や地域、時間帯での生活で、体や脳が太陽光不足となり、脳内セロトニンのはたらきが悪くなって、生理機能がうまくいかなくなったり、精神・感情が不安定になる、ということのようです。
…そうなんです。
だからアルビノの人はメンタルやられやすいのではないか、というのが今回の説です。
太陽光を避ける生活をするアルビノはセロトニン不足でメンタルやられやすい?
アルビノは、生まれつき体内にメラニンが無い(またはかなり少ない)遺伝子疾患です。
「日焼けが大敵」と言われているのも、メラニンを生成するためのメラノサイトが無い・少ないことから、日焼けのダメージを回復・代謝することができず火傷のようになってしまうからです。
アルビノは、日焼けをしないように生活することが何よりも重要で、つまりは日頃から習慣的に日光を避けて生活しています。
それでもなんとか日常を生きていますが、気象や生活習慣によって日照時間が普段より少なくなると…、普通の人よりセロトニンが大いに不足して、結果、メンタルやられちゃっても仕方ないということです…。
実際、僕は30歳を過ぎたころから「梅雨がどうもダメだ」と実感するようになりました。
そこから気象病・天気痛なんかについても見聞きしたりしたのですが…それはまた別件。
とにかく僕のはじまりは、毎年だいたい繰り返す梅雨時期の落ち込みに気付いたところでした…。
一応、セロトニンの生成に必要な必須アミノ酸「トリプトファン」を多く含む食べ物を食べることで腸内でのセトロニンの生成を助けることは出来るそうですが、それは脳内セロトニンの活性化にはあまり効果がないとの説もあり…。
また、脳内セロトニンの生成を活性化するのに必要な日光浴の時間も「数十分程度」との説が有力なので…、アルビノとしてはかなりツラいです。
(強い直射日光なら数分から日焼けしてしまうこともありますし)
しかし、仕方ないから太陽光を避けてセロトニンが不足し心身が滅入ったままずっと歯を食いしばって頑張って生きていく…、というのもハードモードですので。
晴れている。
— 粕谷幸司 – Koji Kasuya アルビノ (@96mouse) January 29, 2020
セロトニン☀日和だーっ!
アルビノの僕は、冬でも日焼けしないように直射日光を避けて暮らしていますが…、神経伝達物質セロトニンの活性化のために「晴れた空を眺める」とか「照らされた街を歩く」とかして、心身の回復に努めます…! #アルビノ
アルビノの僕らはなんとか“直射日光を肌では浴びずに”「晴れた空を眺める」とか「照らされた街を歩く」とか、日焼けだけはしないように連続ではなく断続的に、目からだけ多少太陽光を取り込み、脳へのセロトニン活性化信号を送ってあげる生活を心がけていきたいところです。
…という記事を、梅雨の日照不足の時期に考えて書いたのですが。
最近、僕は「冬季うつ」という事象を目にしまして。
「気持ちが落ち込んだり、ついつい食べ過ぎてしまう。朝起きられずに寝すぎてしまう、寝ても寝ても眠気が取れないなどの不調」…
— 粕谷幸司 – Koji Kasuya アルビノ (@96mouse) January 25, 2020
(^O^)/ 僕です!
▼
冬になると調子が悪い、気分が落ち込む。「冬季うつ」との付き合い方をロコクリニック中目黒・瀬田宏哉さんに聴く https://t.co/4BQUimBoQC
冬になると調子が悪い、気分が落ち込む。「冬季うつ」との付き合い方をロコクリニック中目黒・瀬田宏哉さんに聴く | soar(ソア)
秋口から冬にかけて気持ちが落ち込んだり、ついつい食べ過ぎてしまう。朝起きられずに寝すぎてしまう、寝ても寝ても眠気が取れないなどの不調はありませんか?このような症状の背景には、冬季うつがあるかもしれません。
冬季うつは、さまざまな影響により発症する言われていますが、そのなかで有力なのが、脳内で働く神経伝達物質のひとつである「セロトニン」。
そのセロトニンは、太陽光を浴びることで脳内に分泌されます。そのため、日照時間が短い冬のあいだはセロトニンが不足して、うつ状態になりやすいと考えられているのです。
…でしょう!?
「冬季うつ」について詳しくは、関心の向くままに上記記事をお読みいただいたり、Web検索をしてお調べいただければと思いますが。
要するに、太陽光を浴びることで活性化されると言われる脳内セロトニンは、実は思っている以上にとても重要なはたらきをしていて、ひとたび不足すると、心身の健康状態に大いに影響が出る(人がいる)ということなのです。
健やかなメンタルは、この複雑怪奇な現代社会を生きていく上でとても大切です。
たとえば風邪をひきやすい人は、普段から冷やさないように注意したり、水分を多く摂るようにしたり、はたまたスポーツジムに通って身体を鍛えたりするように。
メンタルも、日頃から「調子を崩さないように」意識して、落ち込みやすい時期(日照不足になりやすい冬や梅雨)の前に予防というか対策をしてみたり、または落ち込みそうな事や人など環境からうまく距離を置いたり改善できることはしてみたり…、という「メンタル維持」という健康管理も、して良いんじゃないかな、と思うのです。
そして、究極的に大切にしたい結論は。
冬季うつは季節性感情障害です。なので、冬が終われば調子は元に戻ります。
(前出記事より)
「冬季うつ」なら、冬が明けて暖かな春が来れば、きっと晴れる。
梅雨の日照不足も、その時期さえ通り過ぎてしまえば、思い切り開放的な夏が来る、きっと。
ゆううつな気持ちも「いつか必ず晴れる」と思えれば、それまで、今だけはと乗り切れれば、なんとかなる!
— 粕谷幸司 – Koji Kasuya アルビノ (@96mouse) January 27, 2020
始まりがあれば、終わりがあるし、自分で始めたり終わらせたりできることもある。
終わりのことを考えられるから、今を乗り切れる、っということもたくさんある。
乗り切るんだ!
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