2016年3月30日O.A.『ザ!世界仰天ニュース』でのアルビノ事件について僕なりの放送後記

僕は、このアルビノを悲劇にしない。 アルビノ(アルビニズム)
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こんにちわ!
日本人のアルビノ・エンターテイナーとして活動してます、粕谷幸司です。

前の記事で告知してました通り、2016年3月30日(水) 日本テレビ『ザ!世界仰天ニュース』~衝撃事件&インパクト映像 本気で考えよう 4時間10分スペシャル~で“世界にはこんな現実と闘う人たちがいる”という、アフリカ・タンザニアでのアルビノ殺傷・誘拐事件についての放送がありました。

世界にはこんな現実と闘う人たちがいる|ザ!世界仰天ニュース #仰天ニュース

twitterでも様々な意見が飛び交い、ちょっとトレンドワードに入ったりもしてましたね。
僕個人も30人くらいフォロワーが増えたりしてました。
あと、当ブログもアクセス過多で閲覧不可になったりしてましたね。

O.A.中から、いろんな意見・感想が飛び交っていたので、そもそも「知る」「考える」ということからとても大きな反響があってすごく嬉しかったです。
写真提供して良かった…!

けれど、腑に落ちない余波、というのも少しあったので、僕なりの放送後記のようなことを、ここに書いておきます。

僕は常々「僕は、このアルビノを悲劇にしない。」というメッセージを発信し続けてきました。
なので、今回の放送について事前リサーチというか、制作担当の方と直接お話をさせていただいた際にも「(制作コンセプト的にも充分に理解はした上で)出来れば、件のアフリカでの出来事も“現実”として発信すると同時に、ネットでの情報も手が届くし教育環境なども整っている日本では“こんなことは信じられない・あり得ない”というような描き方は出来ないでしょうか」というのはお伝えしました。
アフリカで“今でもまだ”呪術師に差し出すためにアルビノに手をかける事件が。という記事を参照してもらってもわかると思います)

日本人に向けて、件の内容を放送することで、日本人のアルビノのご家族や特に親御さんがショックを受けたり過度な心配・不安を抱く可能性があることは容易に想像できました。
僕も実際、2年前に[アルビノ]恐ろしい事件が、まだ世界には実在するって。という記事を書いた際に、母親から「そんなこと書くもんじゃない、危険でしょう」と連絡が来たりもしたから。(当時 30歳・男性だけれど)

けれど、番組制作チームも強い信念をもってくださっていて。
「もちろんそれもわかるのですが、世界にある“現実”を、遠い国のこと・対岸の火事のように眺めている訳にはいかない」と、今回のような構成を貫いてくださったとのこと。
その通りです。

だからこそ、テレビの力というか、放送マンの心意気というものも感じられて、僕はすごく嬉しかったです。

だって、視聴者もバカじゃないから。
この放送を見て、ちゃんと「アフリカだけじゃなく日本にもアルビノは存在する」というのも理解して、
「日本国内では信じられないね」とも思ってくれたし、「アフリカの彼らのために出来ることはなんだろう?」とも考えてくれたし、「日本人のアルビノの人とはどう接すれば良いだろう?」と想像もしてくれたから。

僕が、これまでアルビノを前面に推し出して活動をしてきて、大きな壁に思っていたところが、そこだったから。

日本人、日本のメディアは“批判がありそうなもの”を避けて来すぎたと思う。
“大衆”というお客さまを意識しすぎて、言葉狩りとも思える“放送禁止(自粛・規制)”をしまくって。
アルビノについても何度も「いま放送するのは難しい…」というような話をいっぱいした。
そんな、現実の難しさから目を背け、避け続けてきた結果が、現代の「知らない人は知らないままで過ごす」世界を形作ってしまったのかなって。

恐れはある。
非難されることは恐い。
見えない人を信じるのは、恐い。

けれど、今回の放送内容は、ちゃんと視聴者さんを信じられたはずだ、と思う。

放送を見て「へっへっへ、日本でもアルビノ狩りをしてやろう」なんて思う頭の悪い人間はいないよ。
日本人を、人を信じるよ。
放送を見て「見た目が(日本人と)違う人間を差別することが面白い!」なんて思う馬鹿はいないよ。
日本人を、人を信じるよ。

いまの日本を、信じるよ。

だからこそ今回の件を「知ること・考えること」としてガッチリ放送してくれたってことが、それが出来る人がいるってことが、本当に嬉しかったよね。

実際に「ウチの子がアルビノでとてもショックを受けた、あの放送はして欲しくなかった」とか「これまでアルビノという存在すら知らなかったけれど何か出来ないか」とか、いろんな意見をいただけた。

人が、現実と向き合って、考えて、心が動いたってこと。
賛否両論とはよく言うけれど、本当に、人が“何かを思った”ということ、心が動いたってことが、本当に意義のあったことだなあ、って思う。

どんな形であれ、日本国内でもアルビノの認知度が上がることが良い。
今回の件でも、例えば2次元界隈でも、出来ればエンタメ業界でも。

多くの人が「知る」ことから、すべてがはじまるのだから。

その上で、僕はこれまで通り、いやむしろこれまで以上に、
「僕は、このアルビノを悲劇にしない。」
アルビノでエンターテイメントを、楽しさを、幸せをつくりつづけていきたい。

コメント

  1. なみちゃん より:

    放送、見ました。身近な大学に通うアルビノの女性を何度も見かけた事があります。

    何が出来るかわかりませんが、微力ながらあなたを応援しています。関西にもあなたのエンターテイメントを見せに来てくださいね。楽しみにしています。

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