子供がその見た目で苦しい思いをしている…と思い苦しみを抱える親御さんへの言葉

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どうも!ご覧いただきありがとうございます。
アルビノ・エンターテイナー、粕谷幸司です。

今回は、こういったメールをいただきました。

はじめまして。
2018年5月29日の朝日新聞を拝見し、ご連絡しました。
「見られているという見えない圧」は、ここ最近の娘を見てまさに感じていたことでした。と言っても、娘はアルビノではありません

生まれつきかなり目立つ症状があり、物心ついた頃から人と違うので嫌がるようになり、今では隠さないと安心できなくなりました。
それに加え、数年前から別の症状にもなり、現在治療中ですが見た目が痛ましいのです。
医師から日光とプールが良くないと言われ、どこまで配慮すべきかわからなくなってきています。お友達と思い切り外遊びできないストレスも大きいと思います。

この春、手術をしたのですが、その後からチックのような症状が出始め、首や肩がこると動かしてばかりいるのですが、小さな体で無意識に圧を受けているように思えてなりません

ネットの記事もいくつか拝見しましたが、粕谷さんのお母さまはとてもすばらしいなと思います。私は、「あなたにはたくさんすてきなところがあるから、隠す必要はないんだよ。堂々として」と伝えてますが、できるわけもなく。
時々「どうして私はこうなの?」と泣かれると、胸が張り裂けそうなほどつらく、私も泣いてしまうのです。
まだ小学校低学年。世間の視線をこれから浴びていく娘に響くお言葉、おすすめの本をご教示いただければ幸甚です。

今までどこかに誰かに聞いてほしかったこの事は、悩みの本質をわかってもらえないと思い、結局打ち明けられませんでした。
粕谷さんの記事を拝見し、この方にならどうしても聞いてほしいと強く思い、不躾ながらご連絡した次第です。

ご多忙ななか大変恐縮ですが、私たち親子にひと言いただけましたら大きな励みになります。よろしくお願いいたします。

※病名など原文ママの引用は、特定が容易なためご容赦いただきますようお願いします。

ご希望がありましたので、症状名などは伏せさせていただきましたが…、まずは世界でウチだけと思わないで大丈夫だと思いますよ。
マジョリティと比較して、確かにマイノリティなのだとは思いますが、たぶんきっと、あなただけではありません。

こうして、症状が違う僕にも、何かしら共感するところがあってご連絡いただいているので、たぶんきっと、この世界にはわかり合える人たちがいますっ。

さて。少し長くなりますが、響くお言葉、おすすめの本について、考えてみたいと思います。

まず最初にごめんなさい!
僕、あまり本は読まないのです(笑)。

なのですが、パッと思いついたのは、現在第3期が放送中のTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』なんてどうでしょう?

世界総人口の約8割が、何らかの特異体質である超人社会となった現在。
混乱渦巻く世の中で、かつて誰もが空想し憧れたひとつの職業が脚光を浴びていた。
ヴィランと戦い人々を困難から救う正義のヒーロー。
そう…、これは僕が最高のヒーローになるまでの物語だ。

(アニメ内ナレーションより)

少年マンガ原作なのでアツいんですが、なぜなら一発目の設定から概念が覆ります
世界中が個性を持つのなら、無個性であることがマイノリティで。
誰もがもっと強烈な個性が欲しくて欲しくてたまらない、という物語。
けれど生まれつき備わった自分の個性には嫌悪や不満があったりもして、みんながみんな、羨ましい。
そんな中、根深いコンプレックスから社会の攻撃・破壊を選んだ敵と、自分たちを互いに認め合い守ろうとするヒーローたち。

多数のマジョリティ、少数のマイノリティなんて、わりとそんなものなんです、と思える作品です。
きっと現代でも、両方の人が混在してます。
普通の目立たないマジョリティだから安心する人、普通の目立たないマジョリティだからこそ苦しい人。
目立つマイノリティだから苦しい人、目立つマイノリティだからこそ楽しむ(今に至る僕のような)人。

ところで、お子さんに響くかどうか…、届ける言葉というのは、考え始めると少し難しいです。
なぜなら今回、お子さんからの直接の相談ではないので(笑)。

なので想像しながら、以下を書いてみます。

・・・
親御さんから、今回こういうご相談をいただきました。
さて…、お友達と思い切り外遊びがしたいですか?
僕は日焼けをすると痛いので、外遊びが好きではありませんでした。
なので、外遊びが特にしたくないのであれば、しなくても良いと思います。
けれど、もし外遊びしたいのであれば、どうしたら出来るか、親御さんと一緒に考えてみましょう。
体育館のようなところで走り回ることも、日光対策をして外に繰り出す方法も、あるかも知れません。
…僕は、日焼け止めとかすごく面倒くさく感じたので、しませんでしたけれど。
あと、屋内での遊びも、とても楽しめるかも知れないですし。

そして、親御さんから「堂々として」と言われているとのことですが。
やり方がわからないかも知れないですし、堂々としたくないと思ってるかも知れません。
僕の生き方は僕が僕らしくしているだけで、自分の過ごしやすさを、考えてみても良いですよ。
いろんな方法で、目立たないようにして、それが自分の安心できる方法なら、それで良いし。
もし隠すのが嫌だと自分で想うのなら、隠さない方法も考えてみましょう。

「どうして私はこうなの?」と、答えが欲しくなる気持ちはわかります。
けれどごめんね、それは誰にもわからないんです。
誰も悪くない。誰かがそうしたわけじゃない。あえて言うなら神様がしたこと。
よくわからないことばっかりなんだ、この世界って。

なので、今はぜひ、
自分の好きなこと、したいこと、嫌なこと、したくないこと、いろんなことをたくさん親御さんとお話ししてみてください。
そして親御さんと一緒に、考えてみてください。
・・・

そして親御さんへ。
悩み始めたこの時期なら、きっと、本人の意思がいくつも芽生え、迷っているということなんだと思います。
親として、手を引いてあげたい気持ちを少し抑えて…。
「何が好き?」「どうしたい?」と、その本人のまとまらない意思を聞き入れながら本人のしたい選択をする力添えを、してみてください。
たぶんこれから、本人の「こうしたい」という意思がどんどん出てきて、そのたびに「方法がわからない」という質問の繰り返しになると思います。
そんなときに、いくつかの方法の選択肢を伝え、本人の意思で進んでいけるように。

無個性というマジョリティが、正解でも不正解でもないように。
隠さず堂々と人と同じことをするのも、正解でも不正解でもなくて。

話せるように、考えられるようになってきた今は、たくさん話し、たくさん考え、本人の意思を組み上げていくことが、とても大切なのではないでしょうか。

以上、アルビノ・エンターテイナー:粕谷幸司でした。

☆関連事項
アルビノが目立つ見た目で感じる「見られている」という見えない圧は消えること無く常にある
「マイノリティ=悩み」を打ち破るための第一歩こそ絶対的に家庭環境だ

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