アルビノな彼氏と付き合う女子高生からのメール(後編)

アルビノ(アルビニズム)
たぶん高校2年生(17歳)の頃の僕
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※メールの部分的な引用・掲載については、本人たちの許可をいただいておこなっています。

先の記事、アルビノな彼氏と付き合う女子高生からのメール(前編)は、たくさんの方にお読みいただけたようで、とても嬉しく思います。
ありがとうございます。

今回はその後編。
前回とは、かなり雰囲気を変えてお送りすることになるかも知れません。
どうぞ、ごゆっくりお時間のあるときにご覧ください。

たぶん高校2年生(17歳)の頃の僕

たぶん高校2年生(17歳)の頃の僕

はじまりは、とにかく「どうしたら良いでしょうか?」と、たくさんの気持ちが溢れていたメール。
しかし…、ひと安心してくれたのか、そこから先のメールのやりとりは、純粋な恋愛相談へと…。

前編の最後の方に紹介させてもらったメールには、

粕谷さんのサイトに、確か、小さい頃の、海の写真がありましたよね?
そこで初めて海にも行ける、と知りました。
だから、私の今の目標はとりあえず。
彼と海に行くことです(笑)

あと…髪を染めたことがある、という内容がありましたが…。
大丈夫なんですか…?
彼にその事を話したら、少し明るい顔で、やってみたい、でも大丈夫かな…と言っていたので。

…と、彼と楽しく過ごしたい気持ちが輝いていた。
良かった、良かった。

けれどひとつ、心配があった。
それは、メールをくれた彼女が見たというアルビノについて(2012年11月)の記事を書いているときにも、もちろんあった恐さだった。

「アルビノは、日に当たってはいけない」という、ドラキュラかなにかのような迷信は、ちょっと有名な話で。
確かに、なるべく日に当たらないに越したことはないんだけど(日焼けをしないように)。
でも「日光にあたったら即死亡」とかそういうわけじゃない。
だから僕は、ちょっと意識して、屋外の写真を公開したり、先天性色素欠乏症(アルビノ)について「外出は控えるべき…?」という記事を書いたりして、とりあえず「大丈夫です」というメッセージを発信してきた。
「“日焼けしなければ”大丈夫なんです」という、言い方で、言葉を残してきた。

けれど「海にも行けるんですね!」…となると、ちょっと不安なのが本心で。
僕がかつて、アルビノ 夏の海へ行くを書いたときにも、細心の注意をはらっていたのだけれど。
本当に「まったく問題ないか」というと、そうではないので…。
ちょっと気をつけながら、返信。

>だから、私の今の目標はとりあえず。
>彼と海に行くことです(笑)

うん、楽しそう!けど…、ちょっと大変かもしれないから、気をつけてね(笑)。
確かに、海にも行けるよ。そういう意味合いも込めて、写真を出したりしてます。
けれど、やっぱり日焼けは一番ダメなので。
すごくすごく、気をつけながら、完全防備で、行ったりしました~。
なので、彼とよく相談しながら、行ったらいいと思うっ!
夜の海も、楽しいしね。
あ、というか、海に入らなければ安心かも。
日焼けをしないような格好で、浜辺から海を眺めるとか。
そういうの、ナカナカ良いね。

髪を染めるのは、なかなか面白いよ!
僕がやった時は、脱色ナシの、カラーリングだけ、みたいな感じでやりました。
真っ白な髪を持つ、僕の特権だ!(笑)
だから、脱色しなければ、皮膚は痛みません。髪も痛まないし。
きっと平気。
美容師さんに「脱色ナシで着色だけで」って言えば、すぐやってくれると思うよ。
髪の色は、どうかな?真っ白だと、それで良いと思うんだけど…。
少し色が入ってたら、ちょっと要検討、かも知れないですね。

色々と気にかけてるから、どうにもこういう文章は、曖昧になるクセがある。
けれど、その曖昧さがとても大事なので、僕はやっぱり、こういう書き方をするんだ…。

2008年に髪を染めてみた粕谷幸司

ちなみに、髪を染めるとこんな風に、完全にキラッキラな色に染まる。
とはいえ、メールにも書いてある通り、正確には「染めた」というより「塗った」感じなのだけれど…。
この画像も、美容室に行って「これ(白い髪)が地毛なので、脱色とかしないでカラーリングだけしてください」とお願いしたら、その通りの手順でやってくれた結果。

とかなんとか考えていると、程なくしてまた、メールが返ってきた。

完全防備ですね…!
長袖とか着てなら、足を入れるくらいは大丈夫ですよね…
日差しはどのくらいまでが大丈夫で、どのくらいからダメなのか今一つわからないので…個人差はあるんだと思いますけど…。
夜の海は私も実は行ったことがないので、行ってみたいです(笑)

白いものは好きです。
自分で言うのもアレですけど、私、潔癖な方なので…特に(笑)
ヤギとか…白い猫とか…白いものを見ると追いかけてしまいます(笑)
だから、私個人としては染めてほしくないんですけど…。
彼の思いを優先したいですし(笑)
ありがとうございます、伝えておきます。

…なんだかとてもリラックスした文言に、僕は心底ホッとした。
メールをやりとりする度、どんどん文章から笑みがこぼれてくる感覚があって、このあたりからとても楽しくなってきていた。僕が。

だから「このメールのやりとりを、ブログ記事にしてみてもいい?」と聞いてみたのもこの頃だった。
送り主の彼女は「私はいいですけど、彼にも聞いてみます」との返信をくれて、すぐにそのアルビノの彼に、確認をしてみてくれたようだった。
…そして、彼からの返答の一部は、こんな感じだったらしい。

この病気のせいで辛いことの方が多くて、嫌いだけど、僕である以上仕方ないことだと最近思うようになったし…。
逆に僕を、僕たちを理解してくれる人を増やしたいです。
その為になれば、と思います。粕谷さん以外にも日本にはたくさんいるんだって…。

…しまった。
女子高生との恋バナに浮かれて、にへらにへら笑っている場合ではなかった。

彼の抱えているナニカは、まったく変わらず、深いトコロにあるままなんだ。

僕も、この人生では大なり小なり、嫌だと思うこと、しんど~い出来事、あったけれど。
つとめて楽しさを伝えようとしているし、楽しんでいようと思いながら、人を楽しませたい気持ちでいっぱいの毎日を、いま生きている。
それが、彼にはもしかしたら「粕谷さんはいいな、アルビノなのに幸せそうで」という羨みのような感覚にもなる可能性はあるんだな。
…これまでも「粕谷さんは恵まれてますね、家族や友達や環境に」と、言葉をいただいたこともあった。
うぅ~ん、まあ、そんな時は笑って「まあ、そうかも知れませんね」なんて、答えているけれど。

彼に、届けば良いな。

嫌なこともあるだろうけど、嫌なことばかりじゃない。
楽しくない毎日も多いけど、楽しむことは出来そうだ。
そう思って生きていけると、もうちょっとだけ笑えるよ、って。

「とりあえず、聞きたかったことを聞けてよかったです」という彼女のメールに、
「いつか、会って話でもしたいね、彼と一緒に」との返信をして、この一件は静かに決着していった。

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